五泉の夜はふけていつしか辺りは暗くなり、つるちゃんは五泉の飲み屋街に案内してくれた。まずはそこのつるちゃんのひいきの店「杉」に向かう、地味だが年季が入った店の風格があり、中々よさげな匂いがする。
昔は店内のヒューズが飛ぶほど繁盛したという、店内に入るとまだ時間が早いせいか、誰も居なくカウンターの中央部に座る。
店員のおばちゃんに「あれ?マスターは居ないのか・・」と聞くと「まだ来てない」と言う。ビールを注文して店内を眺めてみる、中々面白い味のある店である事に気づく。
まずメニューやPOPの字体がいい、美味しさをそそる字とでも言うのか、これがなかなかうまそうな字なのだ。おもわず笑ってしまうような愛嬌ある表現がなんともいい。「まずたまごやき」というのがあり、どんなものかと興味がわき注文してみる、
出てきてみると何のことはないただの出し巻きなのだが、これがでかくて美味い。次に注文した、牛蒡のから揚げなどというのもなかなかのもので、これまた美味しい。
そのあと五泉の地酒菅名岳の原酒を注文する。その前後に〆針鶴の月を飲んだような気がする。そのうちいなせなマスターが現れた。つるちゃんがここのマスターのキャラは最高といってた意味がわかった。俺はこの人に比べると暗いなと正直思った。
いいな~あんなマスターは。そのうちに混んできたので俺たちは「杉」を後にして2件目に向かう。(つづく・・)