美味しいジンをあると、若い頃お世話になったバーのマスタにこのジンを教わった。
ボルスというオランダのメーカーが作るものだ。あるときに近所のショットバーノースランドに行ったら、見覚えのある砲弾のような陶器のボトルがカウンターの上にそれも20年物のボトルがおいてあるではないか・・
それから1年以上この酒がカウンターの上においてあってもなかなか手が出せないでいた。誰も飲んでいる様子は無い。この酒を知った時代苦い想い出がある。
若い頃お世話になったあのバアーで、カウンターの隅で涙を流しながら何も話さずにこのジンをロックで飲んだことを思い出す
当時師と仰いだ人に誤解されて、いわれのない嫌疑をかけられ、誤解を解けずに会えなくなってしまうことがある。尊敬していただけに何の言い訳も聞いてもらえなかった事にやりきれなさだけが残った。
後で判ったことなのだが、お人よしの俺は知らない間に組織の中で悪者にされていたのだ。葬式にも墓参にもいけなかった。
あれから20数年、当時の私のようにカウンターで若い人がカクテルを飲んでいる姿を見ると、ああ・・俺にもあんな時代があったよなと妙に懐かしくなる。
この前、久しぶりにボルスのジェノバを飲んでみた。独特のハーブと松の種類かと思うような香気が記憶を呼び覚ます。誰にも悟られなかっただろうが涙が潤んで仕方がなかった。
あけましておめでとうございます。
昨年中は皆様方に大変お世話になりました。振り返りますれば、思いがけなくよい年でした。
新店舗に移転してまる3年、ようやく新しい籠太らしさが定着してきたのかなという感じです。
昨年9月、日本の名居酒屋百撰にも選んで頂いた事は
身に余る光栄であります。その名に恥じないように会津の美しい自然と歴史ある伝統文化を料理に描きたく精進いたします。
親父九拝